カードの絵柄より先に、ロックとの互換を確定させます

ホテルキーカードの注文は、デザインが原因で失敗することはあまりありません。失敗するのは、施設のドアが読めないカードを発注してしまうからです。見た目は完璧なのにロックの前で何も起きない——この一点の不一致が、この製品群で最も高価な失敗であり、ほぼ必ず不足物1件の行き着きます。発行機の画像です。

このガイドでは、ホテル、リゾート、ペンション、サービスアパートメントが実際に何を発注できるか、ドアに取り付け済みのロックシステムから逆算する手順、カード面に載せる内容、デザイン入稿で想定しておくこと——初めて発注する人が最も驚く2つの許容範囲も含めて——扱います。

施設が注文できるものは4つある

多くの施設は、ここには1つの製品しかない前提で動きます。実際には4つあり、役割が異なります。

ホテルキーカード。 客室を開けるカードです。チップ内蔵で、発行前に客室のロックシステムと一致するよう暗号化が必要です。主要なロックブランド向けの正式カードの多くは製造できます。一覧はホテルキーカードのページにあります。

電源スイッチカード。 客室内のスイッチに挿して給電を有効にするカードです。ドアは開けません。別種のカードで役割も別であり、フロントで混同すると、数分でお客様の不満につながります。

キーカード用ステッカー。 既存カードの表面に貼る印刷ステッカーです。無地のカードが実用に耐える分だけ在庫にある施設なら、カードそのものを再発注せずに、お客様が見る面だけ変えられます。用紙はコート紙またはPVC、寸法は85.5 × 54 mm、防水・防汚と説明され、両面デザインと梨地調の仕上げです。

非接触型とマグネットストライプ型の違い。 近接(誘導)型は安全面で好まれ、使い勝手も良く、磁界の影響を受けません。マグネットストライプ型は安価と説明される一方、強い磁界の近くで減磁します。お客様のバッグの中で携帯や磁石の隣に置かれたカードが動かなくなるのは、これが理由です。

キーカード群の中で当社が製造するのは、ICカード、IDカード、白紙カード、M1カード、CPUカード、汎用カラーカード、電源スイッチカード、キーカード用ステッカーです。

カードは客室でお客様が触れる唯一の印刷物ではありませんが、いちばん長く、いちばん何度も手に取る品です。ドアで、電源スイッチで、退室時に。もう1つ、ほぼ全員が手に取るのがティッシュのディスペンサーです。カードとティッシュボックス カスタムを1セットの印刷物として扱えば、5つではなく2つの案件で客室の統一感が手に入り、2つの面を同時に確認できます。

選び方の論理:カタログからではなく、ロックから始める

カードはカタログから選びません。ドアについている錠前ハードに合わせます。

発注の前に、施設が運用中の発行機(カードリーダー)の表面と裏面の画像を提出してもらう必要があります。機種を特定し、カードを合わせて暗号化するためです。発行機の画像がなければロックシステムと合わせられず、カードは製造されません。これは事務手続きではなく、注文が機能するかを左右する工程です。

画像から工場が決められる点は以下の通りです。

  • ロックが想定しているチップの系統
  • 高周波と低周波のどちらのカードが必要か
  • ロックが接点読み取りか、非接触の近接読み取りか
  • 既存カードを再現できるのか、全面交換になるのか

新築でロック未選定の施設なら、判断の向きは逆になります。まずロックの系統を決め、それからカードを確定します。カードを先に選んでロックを後に決めるのは、不一致を恒久的に工事へ織り込むやり方です。

チップの系統を確定する

確実な確認経路は発行機の画像です。ロックの資料は補助的な参考資料になりますが、紙上の型番と、ドアに実際にネジ止めされているリーダーは一致しないことがあります。段階的に改修した施設や、棟を年次を変えて建てた施設で特に起こります。

関連する2点も同時に詰めるとよいです。

1つめ。チップ内部の符号はランダムです。印刷されたカード番号とロックが読む符号は、既定では同じになりません。監査、客室変更の運用、物理カードを台帳と紐づける仕組みなど、一致が必要な用途があれば事前に取り決める必要があります。

2つめ。標準的なICとM1以外にも、Fudan M1カード、外部4442チップカード、CPUカード、エポキシ(ドーム加工)カードの選択肢があります。客室の解錠だけを必要とする施設は、同じカード台紙でスパ、ジム、ロッカー、会員カードまで回す施設より、選ぶ幅が狭くなります。

カード・チップの系統動作周波数用途主な仕様
IC / M113.56 MHz客室解錠と客室内の各種サービス記憶容量 8 Kbit、16セクタ;読み書き距離 2.5–10 cm;読み書き時間 1–2 ms;動作温度 −20 ℃ から 35 ℃
ID(TK4100)125 kHzID方式のロックでの客室解錠64ビット読み出し専用;読み書き距離 3–10 cm
電源スイッチ(IC+IDの2チップ複合)高周波・低周波双方客室の給電を有効化する挿し込み式スイッチと複合カードで動作;IC接点式スイッチや専用鍵暗号化スイッチとは非対応
マグネットストライプ旧式の錠前、会員・ポイントカード安価;強い磁界付近で減磁することがある

IC/M1カードとIDカードは封入構造が共通で、PVC、PET、0.13 mmの銅線です。書き換え耐久は10万サイクル超、データ保持は10年超です。

カード種別の比較表

速い問いは「どのチップか?」ではなく「このカードは何をすべきで、何をしてはいけないのか?」です。

発注するものできることできないこと最適な場面
ホテルキーカード割り当てた客室を開ける。ロックシステムに合わせて暗号化暗号化の整合が決まる前は発行できないチップ錠前のすべての施設
電源スイッチカード挿すと客室の給電が有効になるドアは開けない挿し込み式スイッチの施設。ホテルの約95%で適合と説明されています
キーカード用ステッカー施設が既に持つカードの印刷面を変えるチップもロックとの対応も変えないブランド刷新、季節デザイン、チップ在庫が生きている改修
非接触(誘導)型非接触での客室解錠磁界の影響を受けない。同等の制約なし錠前が対応していれば既定の選択
マグネットストライプ型旧式のストライプ錠前で客室解錠強い磁界付近で減磁しうる旧式ロックと、低予算の会員・ポイントカード

電源スイッチカードは、新築ならもう一段立ち止まって確認する価値があります。高周波・低周波どちらも扱う挿し込み式スイッチと複合カードで動く2チップ複合で、ホテルの約95%で適合と説明されています。一方で適合しないのは、IC接点式のスイッチと、専用鍵で暗号化するスイッチです。標準品が入ると決めつける前に、この2構成を確認してください。

カード面に載せる内容

ホテルのカードに載る内容は、施設種別をほぼ越えて安定しています。ホテル名、ロゴ、電話番号、住所、施設の写真、標語、そしてお客様への案内です。

入稿は、ロゴを編集できる元ファイルでいただくのが最善です。AI、CDR、PSのいずれかで、文字はアウトライン化します。文字をアウトライン化すると、別のマシンにフォントが入っているかどうかに依存する事故が消えます。ロゴが微妙に崩れて届く最頻原因は、そこです。施設の写真は画像印刷用なので、手元で最も解像度の高いものを用意してください。

カード面の素材は、新素材グロス、フロスト、マット、グリッター、シルバーです。見た目の選び分けではなく、毎日手に取られたときの振る舞いがそれぞれ変わります。

面の仕上げ施設で何がどう変わるか
グロス色がいちばん明るく、写真の再現がいちばん鮮やか。日常の多用では使用感が早く出る
フロスト反射がやわらかく、フロントで絶えず触られる環境でも擦り減りが均等
マット反射が最も低く、長期運用で指紋が目立ちにくい
グリッター装飾的な表面テクスチャ。ブティック系やライフスタイル系に合う
シルバー金属色の下地。箔加工や濃いロゴと好相性

機能や耐久性を足す工程

使える工程は、インクジェット番号、刻印番号、レーザー番号、署名欄、マグネットストライプ、ドットマトリクスバーコード、UVバーコード、UVコーティング、ブラッシュドシルバー、熱間箔押しです。

番号付けは、施設の側が見落としがちな選択です。インクジェットは面の上に平たく載ります。刻印は銀行カードの番号のように盛り上がり、お客様が一瞬で気づく方式です。レーザーはまた違う質感になります。どれを選んでも、印刷された番号は人向けのラベルであり、ロックが読む内容と自動で対応づけられるわけではない点は覚えておいてください。

署名欄はチェックイン時に名前を書く場所を足すもので、一部の客室で手渡し運用を残している施設に効きます。マグネットストライプは古い機械可読層を2つ目に持てるので、同じカードで会員プログラムを回す施設に役立ちます。ドットマトリクスとUVバーコードは、スパ予約、プール利用、朝食など、バックヤードの照合を2枚目のカードなしで処理するために使います。

UVコーティングは手触りと、面の光の出方を変えます。ブラッシュドシルバーと熱間箔押しは装飾で、マットや濃い下地と組わせて対比をつくるのが定石です。

工程の数値について正直に書いておきますが、当社は機械設定を公開していません。印刷温度、圧力、それに類する値は素材・図柄・設備に依存し、業者間で横並び比較できる定数ではないためです。施設にとって意味があるのは結果です。面はどう減るか、番号は2年後どう見えるか、署名は読めるままか。

デザイン:何を送り、何が届くか

デザインは社内で行います。デザイナーがカードの図柄を起こし、施設が満足するまで直します。既製テンプレートの収集が豊富にあり、現在のカードを再現することもできます。このサービスは無料です。

流れは短く一直線です。

  1. 内容を伝える。
  2. テンプレートを選ぶ。あるいは現行カードの再現を依頼する。
  3. デザイナーが組んで修正する。
  4. 施設がデザイン確認票を承認する。
  5. 工場での生産が始まる。

送り出すのは、ホテル名、ロゴの元ファイル、電話番号、住所、施設の写真、標語、お客様への案内。そして発行機の画像です。この画像があることで、注文は最初から製造可能になります。返ってくるのは、レイアウト、修正、そして承認用の確認票です。

確認票の承認が、施設の判断ポイントです。以降はすべて承認済みファイルに沿って進みます。

色と数量、印刷前に設定しておく期待値

この工程でいちばん摩擦を生むのは、次の2つの許容範囲です。どちらも納品後ではなく、印刷前に説明しておくべきものです。

色。 画面と印刷は必ず違います。誤差は15%程度までが通常です。購買の言葉に直すと、バックライトのモニターで承認したブランドカラーは印刷物と完全には一致せず、刷り直しても前回ロットとは完全には揃いません。実務の答えは、画面ではなく確認票で承認すること、予算が許すなら必要な数量をひと続きの製造でまとめて発注することです。同一需要を2度に割ると、微妙に違う顔のカードが並存する確実な作り方ができます。

数量。 製造には±5%程度の許容があり、これは品質不良として扱われません。客室数に合わせて発注した分は、少し下回ることも上回ることもあります。施設側にとっては、注文数が保証された正確な本数ではないこと、小さな余裕を残すのは追加販売ではなく通常運用だということです。フロントで欠に気づいても、それは製造ミスではなく計画の話になります。

客室数百室の施設での展開

大規模施設は初日から全数必要なケースが少ないです。棟やタワーを1つ先に開ける段階展開にすると、フロント側で発行機、暗号化、お客様への手渡し、客室内の電源スイッチ動作まで、連鎖をまとめて試せます。

落ち着いて進めるための習慣は3つです。

予備在庫を持つ。 カードは失くなり、曲がり、折れ、タクシーに置き忘れられます。公表されている寿命は最長10年ですが、多用による面の摩耗、顧客側でかけた暗号化、曲がった・折れたカードは含みません。チップは通常使用で3年保証です。現場に予備があることが、紛失が客室変更へ発展するのを止めます。

予備も同じ印刷ロットで発注する。 交換カードは、お客様の手元にあるカードと見分けがつかないべきです。別ロットの予備では、ドアのところで色の差が出ます。

スイッチカードとキーカードの関係を決め切る。 同じ顔に刷いて対として見せる施設と、わざと分けて間違えた方を挿せないようにする施設があります。どちらも成立します。混乱を生むのは未決定であり、機能として2枚は互換性がないからです。

一度で注文を決める

キーカードは、より広いホテル・イベント用品のカテゴリの中の一行にすぎず、この製品群の論理は狭く、反復可能です。発行機の画像からロックシステムを特定し、チップの系統を確かめ、各カードの役割を決め、それから面をデザインして確認票を承認する。この順を守れば、まず驚きに出会いません。デザインから始めると、ロックとの対面は後回しになり、そこが高い買い物になります。

既存のロックシステムから出発するなら、発行機の画像と、手元にある図柄から始めてください。この2点が、アイデアを製造可能なカードに変えます。お見積もりをご依頼ください。必要なカード種別をチームが確認します。sales@yichico.com、またはWhatsApp +86 13585719693でも構いません。